洗面所のポイント
①洗面所のポイント 転倒骨折事故の予防
第一項 洗面所
★脱衣所
衣服を脱いだり着たりする動作を含み、スペースと開口部、床の仕上げ、そして設備機器の設置にも注意すべきところです、疾患を持つ人により、個々に疾患程度により注意点も異なってきます。
しかしながら、常に健常者と一緒に使用する場所なので、両方が不便を感じないようにする大変な工夫が必要です。そして一番大切なこと、改装予算の問題も出てきます。
☆不便な点
では、逆にいったい洗面所脱衣所ではどのような作業をすることで不便を感じ、どのような箇所では多くの事故が起こっているかを調査します。
その箇所を重点的にフォローしていけば、今後の参考になるということになります、それでは,注意すべきところとその原因と工夫を考えてみましょう。
※洗面所の作業と注意ポイント
① 水回りスペースの床下は排水パイプが設置されていて一段床が上がっている、箇所が多く転倒事故につながる。
② 脱衣場の証明が暗く狭くて使いにくく、転倒防止の捕まる縦手すりが無い。
③ 室内での冷暖房設置以外の場所にあり、冬場など室内の温度差の為に急な温度差で、血圧が上がり浴槽内の事故へつながっている。
④ 歯ブラシ・ドライヤー・化粧品等の収納スペースが少なく物につまずきやすい。
⑤ 家事や洗濯場所でもあるので洗濯機等の機器で全体のスペースがより狭くなっている。
⑥ 洗顔・洗面・歯磨き・ひげそり等の身だしなみで利用頻度が高い割に換気が悪く汚れやすい。
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☆介護に関して
①狭くて、介護者とふたりで入るスペースがない。
②車いすが入らない。
③車いすのフットが当たって洗面所に顔が届かない。
④疾患による分別。
⑤進行性の疾患を抱えている。
⑥一人では衣服の脱着ができない。
⑦入浴には介助が必要である。
⑧洗濯には車いすを使用者が洗濯しているため、洗濯ものに手が届かない。
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第二項 洗面所対策
★洗面所のスペース
①.介護者が脱着衣服の作業ができるような広さを確保すること。もし不可能であるならば、脱着衣服の作業と洗面等の作業は別のスペースで行い、狭いスペースでの不必要なリスクを分散する。
②.衣服の脱着は、洗面所での最低限のスペースは開口部で壁心―芯で1,820mmと奥行きが1,365mm程度では余裕を持ってできない。
③.開口部・奥行きとも壁心―芯で1,820mmあればベンチや椅子に腰をかけたりして介助者とも余裕を持ってできるとしています。
一度ご自分洗面所の奥行きを計測してみてください、そして不便と悩む前にどの程度までのスペースの確保がアトできるかを確認してみましょう。内装、改装の工事はそれからです。
日本工業規格(JAS)による手動車いすの寸法
全 長 1,200mm以下
全 幅 700mm以下
フットレフト高 50mm以上
折りたたみ幅 320mm以下
全 高 1,090mm 以下
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★洗面所の設置
洗面台は下の配水管は左右に移動して、パイプが膝にあたらないように設置する、また車いすのフットレスト(足台)部分やアームレストが洗面台にあたらないように設置すること。又、介助用の車いすではサイズが違っていきますので、洗面所等の出入りにはサイズ(パンフレット等)を確認して下さい。
入浴には、台座式リフト・固定式リフト懸吊式リフトなど介助者の負担を軽くする機器も有ります。
各々室内のスペースによって使用の幅か異なってきますが、介護者介助者がともに大変な肉体的負担と転倒の危険を負うのが入浴です。
介助者の腰が悪くなる前に、リフトの利用やお風呂介助等のサービスの利用を検討することも大切です。
★手すりの設置
洗面台の横の壁面に縦手すりを付けることは、衣服の脱着時に転倒防止に有効です、片足をあげた不安定な状態での衣服の脱着時の支えになり、そのままの不安定な体制での移動にも有効です。
狭いスペースに有効な小サイズの縦手すりは、場所もスペースも取りません。また、洗面台に沿った横手すりも大変に有効です。 その横手すりにもたれたり、握った状態で洗顔等の作業を行い横の移動もスムーズに出来ます。 洗面台に沿った横手すりを検討しましょう。
★椅子の設置
洗面台に椅子を設置することは、進行性の疾患等の不安定な立ち方になってしまった方には有効ですが、狭いスペースの中で椅子のスペースを取るので健常者には邪魔になります。
壁に入り込んだ折りたたみ式の椅子が大変に有効です。
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★参考文献
「グラフは高齢化社会 内閣府平成24年度版より」 社会月刊総合ケア・福祉住環境コーディター検定・日本医師会雑誌「リハビリテーションマニアル」メディカルレビュー社「GERONTOLOGY」高齢白書平成24年度版 東京都住宅局福祉課資料他

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